彫刻刀の丸刀の研ぎで、真ん中を研ぎ過ぎると両端が出っ張ってしまいますが

研ぎが下手、というからかいの意味を込めて「鬼刃（おにば）」と呼ばれています。

今回はそんな彫刻刀の形状を逆手に取った刃物、その名もそのまま「鬼刃」を発売いたしました。

誕生秘話

以前、「平面から突き出た部分を彫るための彫刻刀」というご依頼を受け、頭をひねった際
ふとこの鬼刃の「真ん中が凹んでいる」という特徴を思い出し試作を作成。
素体は通常の丸刀だと凹みが深くなるため、浅丸を採用。
切れ味を重視するために平刀と同じ平研ぎを施し、切れ味と実用性を兼ねた
全く新しい「鬼刃」として誕生したという流れです。

鬼刃・大きな特徴1:凹Rの刃先

平丸やナギナタのように膨らんだRの刃先は今までもありましたが
意図して凹んだRの刃先を持ったものは、彫刻刀ではほぼありません。
刃先が凹んでいる分、平面から飛び出した突起物を逃がさず彫り落とすことが出来ます。
角の面取りも今までにない感じで行えます。

鬼刃・大きな特徴2:凹Rの刃先

いわゆる角（つの）の部分が、よく見ると小さな印刀のような形状になっており
なおかつ対になってついているため、左右の持ち替えが不要で
木彫作品の細かい部分、特に段差の処理に重宝いたします。

用途が狭そうで、案外いろいろと使える鬼刃。
この新しい感覚の彫刻刀を、是非お試しください！

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