北海道 熊彫りのルーツ 八雲町へ
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北海道へ急遽出張しました。
先日、インスタグラムを見てると熊彫りの記事をシェアしている方がいたのを発見。
以前から熊彫りにはとても興味を持っていたので別の用件もあり、出張を決めました。
もしかしたら自分の体格が熊に似ているからなのでしょうか?んなことはどうでもいいですが
スケジュールもこの土日にかけて遂行できるよう綿密に立て、いざ北海道はでっかいどうへ。
神戸空港から千歳へ到着し、その後は電車を乗り継いで白老に。
完全防備で雪や寒さに備えるため、スノーブーツやヒートテックを着込んでいくも
歩くと汗だく。予想以上に私が上陸したときはまだ寒気は押し寄せておりませんでした。
昨年オープンした白老のウポポイへ。アイヌ文化についても以前平取へ行き、実際現地の方に
案内してもらいながら説明をうけたが、今回のウポポイは国立博物館も併設されており
とても勉強になりました。
それからはすぐに八雲町へ。北海道の夜はとても早く、16時ぐらいから暗くなり、ライト無しでは見えなくなります。
宿泊した旅館にはなんと熊彫りがたくさん置いてありました。
そして何より驚いたのが
ルームキーがなんと熊彫り・・・。
夕食は寿司屋に行き、ここの店主とも熊彫りの談義に。
その後、駅前の喫茶店(ここはインスタでもアップされていた)で酔い覚ましにコーヒーをいただくことに。
ここでも熊彫りに囲まれて、聞くところによると翌日の熊彫りワークショップで講師手伝いをされるとか・・・。
また先日ここのブログでも書きましたが弊社の道具であるウッディチゼルと熊がモチーフとなったTさんも
何度も訪れたことがある様子。ご縁を感じながら、ついついここでも熊彫り談義が続きました。
そしていよいよ翌日は興奮冷めやらぬ感じで早朝から目覚めたのでご飯前に早朝散歩。海岸沿いをひたすら
歩き、自然を感じながら、こんな遠くまで無事来れたことにまずは感謝。
朝食を食べた後はいよいよメインイベントでもある熊彫りワークショップ会場へ。
午前は5人ずつの2グループに分かれました。
赤身のカツラ材でしたがある程度荒取りは済ませていたので、楽勝かと思いきや、立体物は彫り慣れておらず
最初は先方がご用意してくださっていた小刀ナイフを慣れない手つきで面彫り。
彫刻刀を持参していた私はナイフから印刀9mmに刃物を持ち替えたら
水を得た魚のようにすごく彫りやすくなりましたが想定していた以上に時間がかかってしまいタイムアップ。
ほとんどナイフしか使わないとのことでしたが、ナイフより印刀のほうが便利だし、
熊彫りを彫るコツなどが載ったマニュアルなどがあるとちょっとした端材を使い
家に帰ってからゆっくり落ち着いてできるなーーと思いました。
その後はツアーに参加し、熊彫り資料館へ。学芸員の方に説明を受け、熊彫りのルーツや社会背景、形によって
どこの熊彫りなのか?丁寧に詳しく説明いただきました。
その後は町の工房&ショップへ。
行くと中で熊彫りの実演をされており、見ると弊社の彫刻刀を発見。
あまり時間なかったので名刺を渡すととても驚いておられたようで
もう少し時間があればゆっくりと会話もできたのですが、こんな遠くまで
弊社の彫刻刀を愛用していただいていることに感銘を受けました。
そして車で送迎いただき、カミヤクモへ
ここでは熊彫りで著名な芝崎さんのご活躍の様子がスクリーンに映し出されている傍で
数年前に訪問した遊木民の川口さんのご子息が熊彫りの実演をされていました。
ここではかなり年季の入ったウッディチゼルを愛用いただいておりました。
そんなこんなで百聞は一見にしかずの言葉通り
見て、肌で感じ、体験してと充実した1日を過ごしましたが
もう1日あっても良かったかな・・・と。
北海道のお土産と言えば熊彫りの置物と言われるぐらい一世を風靡したことはあったものの
家に眠っている熊彫りが厄介者になり、忘れられた存在にはなってました。
最近はなぜか若い女性が熊彫りブームということもあり、あの独特なフォルムである熊彫りを
探しに北海道まで来ると言われるぐらい人気があるなかで、彫刻刀メーカーとしては
熊彫りのルーツぐらいは知っていて損はないとはおもってましたので良い機会ではありました。
ただこのようなイベントは役場関係は絡んでおられず、ただ八雲町の熊彫りを地元にもっと
根付かせたいという思いからこの企画された方がいて、それを実行するまでに発信したり、
根回しをしたりと並々ならぬ努力があったことは事実であり、この企画力と実行力は
脱帽です。
長々と書いてしまいましたが、動けるうちに動かないとあとで後悔したくないということもあり、思い切って即行動に
移せたことが後悔せずに済んだひとつの要因であるし、ビジネスにすぐつながらなくても、なんらかの種まきにはなっていることを
確信し、北海道をあとにしました。
雪を一度も見ずに三木に戻ると思いましたが最後の最後に雪が夜に降り積もり、
飛行機からみる雲の上の景色が素晴らしくて思わず撮影してしまいました。
by タナカ
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